2018.11.17~18 京都紅葉
東京では「そうだ京都、行こう」というCMがある。
こちらに来て初めてそのCMを見たわけやけど、なるほどあれを見て
東京人が京都に行きたくなる気持ちは分かる。徳川家康が拠点を江戸に
置いて以来ずっと日本の中心ということになっているし、実際現在も
東京の一極集中は激しい。にも関わらず京都、京都というのは400年経っても
まだないものが京都にあり、それに対する憧憬かな。
私の場合はそんな小難しいことを考えているわけではなく、
ただ紅葉を見るならお寺で見る方がいいと思ってるだけ。
都内にはいくつかの公園が紅葉の名所となってるみたいやけど、木の集まりを
見ているだけではつまらない。お寺の風景の中に紅葉があるから美しい。
紅葉の風景の中にお寺があるから美しい。東京にもそういうところはないことは
ないやろうけど、数が違う。数が多ければそれだけ多くの風景を見れる
ということ。これは桜にも同じことが言える。
そんな理由でいてもたってもいられず、今年は早いうちに京都に行くことを決め、
新幹線も宿も予約してしまった。
「そうだ京都、行こう」効果なのか、新幹線は窓側の席を確保するのに
苦労したし、宿はどこも高い。結局デラックスタイプのカプセルホテルにしたが、
7、8000円くらいした。
今回選んだのは高山寺、西明寺、神護寺。
川端康成の「古都」に出てくるお寺で、この3つをまわることを「三尾めぐり」
というらしい。それぞれ、栂ノ尾、槙ノ尾、高尾という山にある。南禅寺とか
東福寺みたいな超メジャースポットと比べれば、地味で遠いので人もそこまで
多くないと見込んだというところもある。
10時前に京都駅に到着。
神護寺方面のバスにはすでに列ができていた。
これでもましな方かな・・・・。
京都駅からバスで50分、と案内には書いてあったが、
直通バスだったので40分かからないくらいで栂ノ尾に到着。
高山寺石水院。
「高山寺では、石水院の広縁から、向いの山の姿をながめるのが、
千重子は好きであった。」
(『古都』川端康成)
奥の方へは、豪雨被害の爪痕が残ったままで行けなかった。
西明寺。
高尾だんご。
お次は神護寺。
かわらけ投げもやった。
大宮まで行くというバスがあったので、それに乗り下山。
大宮から四条まで歩く。
大学時代の友人と合流し、サークルでよく行っていたさざんか亭へ。
飲み会で使われる上の大広間ではあんな味のあんなメニューやこんなメニューが
あるが、下の普通のところではおいしい、ということになっている。
こんな人いたっけ?といういかにも新喜劇に出てきそうな店員さんに
※イメージ
上で出てたメニューはないのかと聞くと、上のはおいしくないからないの、
とのこと。
あんたがそれ言うんかい!
おでん。
普通の大衆居酒屋やけど、うまい。
東京で「関西風」を騙ったおでん屋のを食べたけど辛い。
あんなのでも東京人は「関西風だね」なんて言ってたので、東京人の味覚は分からん。
色々食べた後、〆のラーメン。
夜の三条河原は今も学生の溜まり場だった。
ずっと佇んでいたかったのは30代を目前にした今、時の流れに対する最後の
抵抗だったのかもしれない。
カプセルホテルはできたばかりできれいで、なかなか過ごしやすかった。
大学生の時もっと勉強しとけばよかったなあとか、もっと遡って高校の時も
もっといろんなことやっとけばなあとか、でもそんなこと考えても時は
戻らないしとか思ったりする。でも、良くも悪くも「過ぎてきた日々全部で
今のあたしなんだよ」なあ、とか考えたり。
「あの時ああしとけば」って思って、だから今こうするってなれればいいけど、
すべての点においてそうできるほど器用じゃないし、それで「あの時ああしとけば」
ばっかり思ってたら卑屈になりそうで。
だから今の人生を自分で賞賛はしなくとも卑下はしない。足踏みはしたけど
結果今は好きなことして食ってるし。人と比べたらキリないし。
そんなこと考えてたらセキュリティーロッカーを閉じ込みしてしまった。
フロントの人に開けてもらいました。
抹茶ロールケーキとお抹茶。
食べた後は御所までぶらぶら歩き。
閑院宮跡。
実際に使われているところなので、セキュリティチェックが空港さながらやった。
御所。
欅橋!!!
紫宸殿。
お昼はこれまたサークルでよく言ったおもの里。
唐揚げ定食。量が多いんだこれが。
食べ終わった後は大学へ。
ここは映画「古都」で映ったところ。
新町キャンパスの校舎はきれいになってた。
なおサークルのBOX棟は当時のまま。
そういえば知らぬ間に烏丸キャンパスなるものができていた。
そしてハリス理工学館は「まんぷく」のロケで使われていた。
この回見てたけど全く気付かなかった。
建物内の展示を見ていたら新幹線の時間が迫ってきたので大学を後に。
ギリギリすぎて会社へのお土産を買う時間がなかった。
うん、やっぱ京都やね。